リウマチ熱:リウマチの症状と治療

リウマチ熱

よく「リウマチ」と言われているのは関節リウマチのことで,「リウマチ熱」は別の病気だ.

リウマチ熱は,特に関節と心臓に起こる炎症で,連鎖球菌による喉の感染症の合併症として起こるが,感染症ではない.

感染症に対する炎症反応と考えていいだろう.

5〜15才の子どもに多い病気で,男女差はない.

連鎖球菌感染による喉の炎症が治まった2〜3週間後に症状が始まる.

最初によく見られる症状が,関節痛と発熱だ.

1つ,または複数の関節が突然痛み出し,触れると痛みがある.

1つの関節の痛みが治ると,ほかの関節が痛み出する.

関節痛は軽度から重症まであり,普通は2〜4週間続きますが,関節リウマチのように変形にまで進むことはほとんどない.

この他に見られるのは,皮膚の紅斑や皮下結節,舞踏病と呼ばれる手足が自然に動く症状などがある.

また心臓の炎症により生じる胸痛や動悸(どうき)も見られる.

心臓の炎症は約半数に合併する.

治療は,感染症に対する抗生物質類の治療が基本で,心臓や関節の炎症には,抗炎症薬,鎮痛剤を使用する.

過去にリウマチ熱にかかったことのある子どもは,再び喉の連鎖球菌感染にかかるとリウマチ熱にかかる可能性がある.

そのため慢性の場合には,長期間にわたって抗生物質を投与する必要がある.

リウマチ熱を予防するためには,連鎖球菌による喉の感染症を,抗生物質で迅速かつ完全に治療することだ.

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